"" テーマ6:健常児の親の経験と展望
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健常児の親も価値ある資源になりうる。私たちは、健常児の親をインクルージョン実施に巻き込んでいくための方策を十分に探求したわけではなかったが,本プロジェクトの結果が健常児の親たちにもインクルージョンに関する教育や情報を提供し,可能な限り障害をもつ子どもの親や園職員とともに参加を促していくことが必要であることを示した。以下に挙げた点は,すべてPretz(1992)が行った研究で,重い障害をもつクラスメイトと特に深い友情関係を形成した8人の健常児の親を対象とした質的な研究から浮かび上がって来たものである。

  • 健常児の親たちは,就学前段階におけるインクルージョンの考えを支持し,インクルージョンは障害をもつお友達だけでなく自分自身の子どもたちにとっても有益であると考えた。もっと厳密に言えば,親たちは次のように述べた――障害をもつ子どもとかかわりを持つことは,障害者を受け入れる気持ちを育て,社会が重要な変化をすることに貢献した,と。

  • インタビュアーに促されるのでもなく,また特定の質問に答えるという形でもなく,私たちが正式にインタビューしたすべての親たち全員が,クラスの中で働く加配補助教員が担うインクルージョン実施におけるサポート的役割を話題にした。教師と障害をもつ子どもをサポートすることのできる障害に関する知識をもった人間を追加することが、インクルージョン成功のもっとも重要な要因だと、親たちは述べた。

  • 大部分の親は,自分たちの子どもが障害をもつ友だちに対する受け入れと肯定的な見方を示す一方で,家庭では障害を持つ友達について多くは話さない,あるいは彼らとの何か特別な友だち関係については話さないと述べた。また、友達がもつ障害について気付いていることは明らかだったが、子どもたちはむしろ学校の友だち一般について普通に話をすると述べた。ある親は,自分の娘が,ときどき人形を相手に「障害をもつ子どももいる幼稚園ごっこ」をするとも言った。

  • 逆に,ある5歳児の親は自分の子どもが障害をもった友達について長々と詳しく話してくれたと述べた。このようなことは,園で過ごした3年間を通して一貫してみられたことであった。この子の親は,障害をもつお友達に対して好意を抱き仲良くなる事で、我が子が園に順応し,そこでの生活を楽しむ助けになったと考えた。興味深いことに,今紹介した親は,障害をもつ子どもが同じ教室にいると教師が自分の子どもにかかわる時間が少なくなってしまうのでは,とインクルージョン開始当初心配した両親だったのだ。

  • インタビューをしたすべての親が次のように言った――自分たちは,インクルージョンプログラムについての知識や情報が不足している。だからこそ、わが子が通う園で行われるインクルージョンプログラムについてもっと知りたいとは思うが,そのような情報の欠如はインクルージョンの考えに対する自分たちの肯定的な態度に影響を及ぼすことはなかった。

  • 概して健常児の親は,CIPプロジェクトのもとで行われる重い障害をもつ子どものインクルージョンに対してオープンであり,支持的であった。CIPプロジェクトにおいては,クラス内の障害をもつ子どもの数は人口における障害者の自然な比率を大体反映していた。親たちは「自然な比率」という言葉こそ使わなかったものの,この点について明確な意識をもっており,健常児と障害をもつ子どもの比率ということについて考えを述べた。

 

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