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子ども同士の友情の発展に対する大人の影響
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この研究の結果,重い障害をもつ子どもと健常児との相互交渉の発達と継続に対する大人の役割の重大さが明らかになった(Brooke, 1992; Lit, 1993; Stegemann, 1993; Wegner, 1992; Wickham,1993)。しばしば子ども同士の相互交渉が開始されるためには大人がサポートを提供するなど仲介をする必要がある。子ども同士の相互交渉を促進する方法として以下のようなものがあげられる。

1)参加を促す

2)子どもたちからの障害に関する質問に答え,スペシャルニーズをもった子どもが参加できるような会話の話題を提供する

3)障害をもつ子どもが友だちとの相互交渉に参加するためにはどのような工夫や調整が必要とされるかを評価し,そのための準備をする

4)子どもたちにスペシャルニーズをもつお友達と直接関わる方法を教え,大人の助けが必要ないときには子ども同士の関わりから身を引く (Thompson,et.al.1993)。

 

例え子どもが重い障害を持っていても友だちとの特別な関係(友情)は築く事ができる。そしてその友だち関係は、障害をもった子どもだけでなく健常の子どもにとっても互いに満ち足りた感情をもたらすものであり、特に子どもたちが同じクラスのメンバーであるときに持続される。このような友情関係の証しは,健常のクラスメートが家で両親に話した事や(Perez, 1992), 遊びに誘ったりパーティーに参加するなどの行動や (Stargardter, 1988; Thompson, Wickham, & Wegner, 1991)さらに、友だちの存在を示した観察記録やビデオに録画されたエピソードなどにみられるように長期に渡り一貫して生じた子ども同士の相互交渉などから示される。この(友情関係の発達)過程に関連した私たちの結論と観察は以下のようなものである。

  • 障害をもつ子どもを紹介するための準備はムこのことは学齢児のためのインクルージョン・プログラムの一部としてよくあるのだが―小さい子どもにおいてはさほど徹底したものである必要はない。なぜなら子どもたちの態度は,変容するというより,まだ形成途中であるからである。またその際には、情報が自然な形で提供されることが大切である(Shanks, 1990; Thompson, et.al. 1991)。

  • 子どもたちは,はじめは重い障害をもった友だちを「赤ちゃん」と同じようにみなすことがよくあるが,そのお友達自身のことやお友達のもつ障害についての知識・情報が徐々に与えられるにつれて,そのような見方は消えてゆく(Shanks, 1990; Stargardter, 1988; Thompson, et.al., 1991)。

  • 健常の子どもたちや軽い障害をもった子どもたちは,大人のモデルにならって重い障害をもつ子どもとコミュニケーションをとるようになる。もし大人が積極的・支持的にかかわるパートナーであれば,子どももそのようににかかわるようになるし、もし大人が指示的なパートナーであれば,子どもたちもより指示的になって障害をもつ子どもと協同的な活動を行うことが少なくなるようだ(Lit, 1993; Wegner, 1991)。

  • 重い障害をもっと子どもを友達にもつ同年齢の仲間は,身体援助などのお友達の参加をサポートする方法を学んだ。(ex.友達の頭部や腕を支える,友達の身体を支える,友達の顎についたよだれを拭く,食事の手伝いをする,車椅子を押す,必要な補助具をもってくる,教材・玩具をお友達に提示したりお友達の為に操作する,コミュニケーションの意図を理解する,お友達が楽しめる活動を選ぶ)(Jenson, 1994; Lit, 1993; Stegemann, 1993; Wegner, 1991)。

  • 子どもたちは,攻撃的な行動を呈する友だちを怖がったり,また、友だちの持つ非社交的で特異な行動(例えば,常同行動)に注意を向けたりした(Thompson, et. al., 1993)。ただし、そのような行動が、そのお友達のコミュニケーションの手段であったり、なにかの状況に対応するための手段であること、およびそのお友達もこれからもっと適切な別の手段を学習する必要がある事などを説明すると、子どもたちはそれをよく理解し受け入れる事ができた。子どもたちは、はじめは怖がったり,避けようとしたりしたお友達との相互交渉を持続し,また、大人からの援助や励ましを受けてー時にはそれさえも必要無くーそのお友達が新しい手段を学習・練習するお手伝いをしたりした。

 

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